IFS、英予算に£350億の増税・給付削減圧力
財政研究所IFSは、中東戦争によるインフレ再燃と国防費増を吸収するには、2030年までに約£350億の増税か給付削減が必要になりうると警告した。ジョン・ヒーリー財務相は10月28日の予算で公共サービスの実質削減を認めるか、財源を示すかの選択を迫られる。
IFSは10月12日、物価上昇で省庁予算の実質的な購買力が落ちるため、現行の支出計画を補うか、公共サービスの量・質の低下を受け入れる必要があるとした。防衛費を2030年までにGDP比3%へ引き上げる公約も同時に満たすなら、増税または給付削減は約£350億規模になるという試算である。
国債利回りの上昇も予算の余地を狭めている。IFSによれば、債務利払いの増加は2029〜30年度に£100億に達しうる一方、物価上昇による税収増もあるため、春の財政見通しで残った£240億の余地への直接の打撃は約£40億との見立てだ。
ただし問題は財政ルールの余地だけではない。支出総額を名目額のまま据え置けば、インフレ分だけ病院、学校、自治体などの実質予算が縮む。財務省は予算と同時に予算責任局(OBR)の新しい見通しを公表するとしている。
所得税、給付、公共サービスを利用するロンドンの世帯に関わる予算となる。増税を選べば来年4月以降の手取りに、支出据え置きを選べばNHSや自治体サービスの供給量に影響が及ぶ。
10月28日の予算で支出上限と財源が示される。インフレ分を補填すれば増税・借入の議論が強まり、補填しなければ省庁と自治体の実質削減が具体化する。
出典The Guardian報道日 10月12日
