ロンドンで暮らすBさん(例として考えた人物です)は、年に一度、2週間ほど日本へ帰ります。英国の電話番号はそのまま残したい。日本では地図も乗換案内も使うし、家族とは LINE で連絡を取る。そして、意外と困るのが日本の銀行から届く SMS の認証コードです。
帰国のたびに「スマホをどうするか」で迷う人は多いはずです。選択肢は大きく3つ。英国の番号でローミングする、旅行用の eSIM を買う、日本の番号を持ち続ける。順に見ていきます。
編集部の結論
- データは旅行用の eSIM が一番ちょうどいい。 2週間の一時帰国なら、Saily の10GB(30日間)が US$17.99、使い放題なら Airalo の15日間が US$48.00 です(2026年10月10日、各社の公式サイトの表示)[E1][E2]。
- 英国の番号は eSIM と並べて残す。 eSIM はデータ専用なので、英国の SIM を入れたまま2回線で使えば、英国からの電話や SMS も受けられます。
- 日本の銀行の SMS 認証が必要な人は、日本の番号をどう維持するか出発前に確認する。 povo2.0 は基本料0円からですが、海外居住者が契約を維持できる条件や海外でのSMS受信は未確認です [E4][E5]。
選択肢1:英国の番号でローミングする
いちばん楽なのは、何もしないことです。英国の SIM のまま日本で使えば、設定はいりません。英国の番号への電話や SMS もそのまま届きます。
ただし、日本でのローミング料金は、携帯会社や契約によって大きく違います。1日ごとにかかる料金なら、2週間で14日分です。
出発前に、契約中の携帯会社のアプリかサイトで「日本」の1日あたりの料金を確かめてください。 下の eSIM の料金と比べれば、どちらが得かすぐ分かります。
選択肢2:旅行用の eSIM を買う
eSIM は、スマホに書き込むデータ通信の契約です。SIM カードを差し替える必要がなく、英国にいるうちに買って設定しておけば、日本に着いた瞬間からつながります。条件は、スマホが eSIM に対応していて、SIM ロックがかかっていないことです。各社のサイトで対応機種を確認できます [E1][E2]。
2026年10月10日に確かめた日本向けの料金(米ドル表示。英国から開くとポンドで表示されることがあります)
| 会社 | 量で選ぶ | 使い放題 |
|---|---|---|
| Saily | 1GB/7日 US$3.99、3GB/30日 US$7.99、5GB/30日 US$10.99、10GB/30日 US$17.99、20GB/30日 US$24.99 [E2] | 15日 US$48.99(1日5GBまで高速、その後は最大1Mbps)[E2] |
| Airalo | (このページでは確認できず) | 3日 US$11.50、7日 US$26.50、10日 US$34.50、15日 US$48.00、30日 US$69.00 [E1] |
| Holafly | なし(使い放題のみ) | 価格はサイトの動的表示で取得できず。データ専用で、電話番号は付かない [E3] |
どれを選ぶか。 地図、乗換案内、LINE、ときどき動画、という使い方なら、2週間で10GBあれば足りる人が多いはずです。その場合は Saily の10GB(US$17.99)が、1GBあたり約US$1.80で手頃です。家族の写真や動画をたくさん送る、仕事でパソコンをつなぐ、という人は使い放題を。15日間なら Airalo(US$48.00)と Saily(US$48.99)はほぼ同じ値段なので、使い慣れたアプリで選んで構いません。
注意:旅行用 eSIM はデータ専用です。 Holafly は、日本の電話番号は付かないと明記しています [E3]。日本の番号あての SMS は受け取れません。これが、次の「日本の番号」の話につながります。
選択肢3:日本の番号を持ち続ける
Bさんのように、日本の銀行の認証コードを日本の携帯番号の SMS で受け取る設定にしている人にとって、日本の番号は「鍵」です(日本の口座を英国から使う話は、送金のガイドで詳しく書いています)。
番号を安く残す方法の一例が、au の回線を使う povo2.0 です。
- 基本料は0円。データを使わない月は料金がかからず、0円・0GB のときの速度は最大128kbps です [E4][E5]
- 他社から番号を引き継いで乗り換えられます(通話+データの契約)[E4]
- 180日間、有料トッピングの購入がないと、利用停止や契約解除になることがあります [E5]
- データ追加3GB(30日間)は990円です [E4]
帰国中のデータ購入と番号の維持を組み合わせられる可能性はありますが、年に一度の帰国だけでは180日を超えます。トッピングの条件と海外居住時の契約条件を確かめずに維持手段と決めないでください。
海外に住んでいる間も契約を続けられるか、海外で SMS を受け取れるかは、契約前に povo の規約で確かめてください。
Bさんの場合
- 英国の SIM:入れたまま(英国からの電話と SMS 用)
- 旅行用 eSIM:Saily の10GB(US$17.99)を出発前に設定
- 日本の番号:契約・海外SMSの条件を本人が確認したうえで維持方法を選ぶ
これで、日本に着いてすぐ地図も LINE も使えて、日本の銀行の SMS も受け取れて、英国からの連絡も逃しません。
出発前のチェックリスト
- □ スマホが eSIM 対応で、SIM ロックがかかっていないか確認した
- □ 契約中の英国の携帯会社の、日本での1日あたりの料金を確認した
- □ 旅行用 eSIM を英国で購入・設定した(日本に着いてから有効にする)
- □ 日本の銀行の SMS 認証に使う番号を確認した
- □ (povo2.0 の人)最後に有料トッピングを買った日から180日を超えていない
料金は2026年10月10日に各社の公式サイトで確認した値で、米ドル表示です。表示通貨や料金は変わることがあります。購入前に各社のサイトでご確認ください。
初版の確認日:2026年10月10日 変更履歴:2026年10月10日 初版
今回の更新:海外居住時の番号維持について確認できた範囲を明確にし、出典の確認記録を追加しました。
比較は掲載日に確認した条件での参考情報です。実際の料金・適用条件は申込時に確かめてください。